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2014年6月 4日 (水)

見えるものの向こう側

私が小さい頃、なにか悪いことをすると、おばあちゃんから、

「クマオウジが、来るよっ!」

と、怖い顔で言われたものです。

今、冷静に考えると、クマオウジってなんだsign02、って感じですし、ほかの人に聞いても、そんなものは誰も知らないのですが、あの頃は、そんな恐ろしいものがやって来ては大変だっ!、と震え上がったものでした。

…こんなことを思い出したのは、前にも紹介した、浜文子さんの『母になる旅』を読んだからです。

浜さんも、子どものころ、おばあさんから、

「遅くまで外に居ると、人さらいが来るよ」

と、神妙な顔で言われたようで、その人さらいは、大きなかますの口を開けて、ウロウロと歩きまわり、子どもを見つけると、かますにサッと入れて、袋の口を縛って、サーカスに売りとばしてしまうんだそうです。

ほかにも、

「積木が箱にきちんと並んで眠りたいって泣いてるよ。

オモチャを粗末にする子は、ある日、目が覚めると、オモチャ運びの鬼が家中のオモチャを持って行ってしまって、もう戻らない所へ隠してしまうんだよ」

や、

「早く、花をコップにでも入れてやりなさい。

喉が乾いて水が飲みたいって泣いてるよ」

などと、言われたようですear

浜さんは、言います。

『そういったことを告げる時の祖母の口調は実に厳かで、そして子ども心に、いそいそとコトに当たらなくてはすまないという思いを誘う力に溢れていました。

それは母の「片づけなさい!」とか、「整理しなさい!」よりは、ずっと静かな迫力をともなった説得力がありました。

その静かな迫力こそが、目に見えぬオモチャ運びの鬼や、耳には聞こえぬシクシクと泣く花の泣き声を、はっきりと想起させる魔力を秘めていたのです。

親が子どもを叱ったり、諭したり、なだめたりする時の言葉のシッポは、どこか遠くの、現実を超えたものにつながっていたほうが良いと思います。

子ども時代に、その世界への回路を持ったことがあるか否かは、その先の人生への心の奥行きを深くします。

そして、年を重ねるほどに自分の還って行く懐かしい場所が、現実を超えたそこに、必ずあると思えるようにもなります』

つづきは、また…paper

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